私が住む大阪府箕面市の市立病院で、先日「医療・看護フェア」なる催しがありまして、たまたま市立病院の隣の施設に用事があったものですから、ついでにその催しを覗いてきました。これは現在看護師や管理栄養士など医療系の勉強をしている学生さんたちが勉強の一環として無料で色々な検査をしてくれるというもので、「肺年齢」や「骨密度」などに興味を引かれて検査を受けてきました。
で、検査してもらう前から予想はしていたのですが、骨密度は予想通り「骨粗鬆症」レベルの低さでした。
実は私、中学2年生の春に鎖骨を骨折したのを皮切りに54歳になる現在までの間で医師の診断が付いた分だけでも6カ所の骨折を経験しています。
これに恐らく折れているなと思いながら医者にかからず治してしまった分が3カ所ほどあります。
その骨折も、特に事故にあったとか激しいスポーツをしたとかではなく、日常の暮らしの中の些細な事で折れています。
そんな訳で、この検査を受ける前から骨密度はダメだろうなと思っていたのですが、予想を上回るだめっぷりでした。
これをきっかけに一度ちゃんと医者に診せた方が良いかと思っているのですが、かれこれ40年以上も低い骨密度で暮らしてきている計算になるので今更医者に診せたところでどうにもならないだろうとは思っています。
というのは、私の場合原因に心当たりがありまして、ステロイド剤のせいでほぼ間違いないかと思います。
子供の頃の私はそこそこ重い小児喘息を患っていました。田舎だったので発作が起きても近所の町医者で咳止めを処方してもらうだけで大きな病院にかかった事などありませんでしたが、もし近くに大きな病院があったら恐らくかなり頻繁に入院生活を送っていたと思います。それくらい子供の頃の喘息の発作は苦しい物でした。
そんな風でしたから、両親が心配しまして確か小学5年生の時だったと思いますが、意を決して鳥取大学医学部に連れて行ってくれました。
当時ここの大学病院の教授が経口ステロイド剤で喘息の治療を行っていて、効果があると評判になっていた様です。
それを聞きつけた両親がつてを頼って何とか紹介状を書いてもらい、鳥取県米子市の大学病院まで泊まりがけで出かけて診察を受けました。
それから毎日欠かさずステロイド剤を飲む生活が始まったのですが、これは中学2年生の春に鎖骨を骨折するまで続きました。
どうして鎖骨を骨折するまでかというと、この時に外科の医者からステロイド剤の副作用で骨が脆くなるという事実を初めて聞かされたからです。
この時の怪我は本来なら手術が必要だったようですが、ステロイド剤を飲んでいるせいで手術をしない事になり、母が心配して薬を辞める決断をしました。
しかしこの時すでにステロイド歴3年近くに達していましたので時既に遅しといった感は否めませんでした。
ただ、私がはっきりと自覚的にステロイド剤の骨に対する副作用を知ったのは40歳を過ぎてからで、それはテレビのニュースからでした。
偶然見ていた夕方のニュースで、喘息の治療で服用していたステロイド剤の副作用で重度の骨粗鬆症となり車椅子生活の患者が沢山いるという事実を知ってからです。
ニュースで写っていた患者さんは、もう自力で歩くことも出来ないほど骨がスカスカになっており、本当にかわいそうな状況でした。
私もあの時に薬を辞めていなければ、もしかしたら同じ様になっていたかもと思うとテレビの画面から目が離せませんでした。
まあそんな訳で、なんだかポキポキよく折れる骨と仲良く暮らしているわけですが、簡易検査とは言え初めて骨密度を測ってみて色々思うところのある今日この頃です。
さてさて、何はともあれ美味しいご飯があればそれで幸せ。すてきな一日に乾杯。
◎エビとベーコンのスパゲティ
◎ブロッコリーとトマトのサラダ